交通違反の罰金が警察官のポケットマネーになるなんてことはないが……

止めておいたはずの車がない。一瞬「えッ!」と思いますが、そのスペースには「レッカー移動○○警察署へきてください」のチョーク書き。こうなると、「やられた」と、もう笑うしかありません。
後日、規定の罰金を支払うことになるのですが、この罰金、なにも、警察官の宴会につかわれるわけではありません。じつは、歩道や信号、道路標識などの交通安全施設のために、役立てられているのです。
支払った罰金は、まず日本銀行へ集められます。これを、自治省財政課が、人口、交通事故件数などを考慮して金額を算定、各都道府県に交付しています。このお金のことを「交通安全対策特別交付金」とよんでいます。
一方、道路には、さまざまな道路標識や案内板が立っていますが、駐車禁止などの道路標識で、1本が約8万円。行き先の案内表示板で、1枚が数十万円もするのです。さらには、横断歩道の塗りかえや信号機の補修などにも、多くのお金がかかります。「交通安全対策特別交付金」は、これらの代金としてつかわれているのです。
ただし、この資金を集めるためには、違反の取り締まりをビシビシやる必要があります。そのため、反則金徴収額の予算があり、警察官の取り締まり目標人数が決められています。取り締まりの警察官は、この目標を達成するためにがんばっているのです。
そのせいでしょう。反則切符をきりながら、妙にニコニコしている婦警さんをたまにみかけます……。

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