運動会などのスポーツイベントでは、よく、風船飛ばしをおこないます。とくに、秋の澄んだ青空に色とりどりの風船が舞い上がっていくと、いよいよ大会が始まるという緊張感につつまれます。
ところが、舞い上がった風船は、やがて緊張感も抜け、みじめな姿となって、地上に落ちてきます。
もちろん、空へ飛ばした風船のゆくえは、その日の天候、とくに、風の強さと向きに影響されます。上空に強い風が吹いていれば、その風に乗って、かなり遠くまで飛んでいくはずです。日本の上空には、たいてい強い西風が吹いています。だから、風船が飛んでいくのは、東の方向となります。
しかし、風がそれほど強くなければ、風船はゆるやかな風に流されながら上昇していきます。そして、その途中、ヘリウムガスが、ゴム膜にある無数の穴から抜けてしぼみ、なんとも気の抜けた最後を迎えるのです。
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