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免停判決までひっくり返す日米経済摩擦事情とは

当時大きな社会運動にまで発展したのが「日米経済摩擦」です。それがこんな影響まで及ぼすとは……。
ミシガン州に住むプロのテストドライバー、アレクサンダー・ゼリコフさん(25歳)は毎日きめられたルートでまっすぐ仕事にいき、まっすぐ帰宅していました。寄り道することは許されません。そうしないと、彼は職を失ってしまうからです。
しかし、こうしてテストドライバーの仕事ができるのも、じつはオークランド郡巡回裁判所の温情あふれる逆転判決があったからです。
1991年7月、ゼリコフさんはスピード違反でつかまり、免許停止処分を宣告されました。プロのテストドライバーであった彼にとって、この判決は残酷でした。途方にくれてなにも手につかない空しい日々がつづきました。
ところが、1992年1月になり、オークランド郡巡回裁判所のヒルダ・ゲージ裁判長は、ありがたいことに彼の免停を解除する判決をいいわたしたのです。
その条件が、通勤にきまったルートを通り、アメリカ車のみのテストをすることだったのです。
この逆転判決のもとになったのは「愛国心と経済にたいする懸念」と裁判長はコメントしたとか。
アメ車に乗れば免停解除なんて、これも日米経済摩擦の余波?

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