国際単位系で、長さの基本単位は1メートル。この1メートルの定義も、じつは4回も変わっています。
最初の定義は「赤道から北極までの子午線の1000万分の1」でした。
しかし、それでは各国の測量計量数値にバラつきがでました。そこで、白銀製の「国際メートル原器」を作成。1875年、「メートル原器の2表線問の長さを基準とする」という、メートル条約が改めて結ばれました。
ところが、金属製の標準器では、気温による金属の膨脹、目盛りの微妙な誤差などで、どうしても不正確になることが判明。そこで1960年「クリプトン86原子が出す光の波長を基準にする」と改正したのです。
しかし、これは3度目の正直とはなりませんでした。金属標準器より精度はあがりましたが、それでも100万分の1の誤差がでたのです。
各国の学者から「現代の英知で不変の基準を定義に!」という声があがりました。そして1987年、ようやく国際度量衡総会において、「1メートルは、光が真空中を1秒の2億9979万2458分の1の時間に進む距離」と定義されたのです。
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