お屠蘇は、年始に飲んで1年の邪気をはらい、不老長寿を祈る新年の祝いの酒です。平安時代に古代中国から伝わったもので、中国の名医が処方した「屠蘇散」という、いわゆる漢方薬を煎じた酒です。山椒や桔梗、蜜柑皮、甘草(かんぞう)など、いろいろな生薬を調合して袋に入れ、酒やみりんに浸して飲みます。
お屠蘇をみんなで集まって飲むときは「若い者から順に」というのが当時からの慣わしですが、これにはどんな意味があるのでしょうか。
なにやら若い人が優遇されているようにも思えますが、じつはまったく逆。同じく中国から伝わった儒教には、「親のクスリはまず子が飲め」といった教えがあります。
つまり、若い人が先に屠蘇を飲むのは、毒味のためなのです。
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