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幸せなはずの結婚は実は、赤い糸の掛け違えだった!

未亡人の王妃と結婚したら、あとでじつの母とわかった……というのは、有名なギリシャのエディプス伝説ですが、この伝説を地でいくようなドラマが、現実でも起こりました。
ポルトガルの港町レイリアに住む漁師のアントニオさんと、15歳年上の妻マリアさんは、誰もがうらやむほど仲のよい夫婦でした。孤児のアントニオさんにとって、さびしい生い立ちを思いやってくれ、いつでもやさしく接してくれるマリアさんは、完壁な女房でした。
そんなアツアツの結婚生活がひっくり返ったのは、結婚して6年目、マリアさんが60歳のとき。マリアさんの提案でアントニオさんの親捜しをはじめ、彼の出生登録をみつけだしたところ、その母親欄に記されていたのは、なんとマリアさんの名前だったのです。
マリアさんは、15歳のとき、初恋の男性と恋に落ちて妊娠。ところが出産直前に失恋して、男に捨てられてしまったのです。困ったマリアさんの両親は、彼女が赤ちゃんを産み落とすとすぐ、遠い町の孤児院に預けてしまいました。アントニオさんは、この子供の成長した姿だったのです。
衝撃の事実に、夫妻は仰天。ふたりとも敬けんなカトリック教徒だけに、罪の意識におののいていたといいます。

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