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「2度ある事は3度ある」反ナチ作家の命拾い

『王道』『征服者』などの作品で知られるフランスの作家アンドレ・マルローは、スペイン内戦では人民戦線を支援して外人義勇軍の指揮官をつとめました。
彼は、反ナチ活動家としても知られ、第二次世界大戦中はレジスタンスに参加、右手にペンを、左手に銃をもって自由と平和のために戦った作家として有名です。
1944年のある日、マルローは、フランスのグラマという村の付近でドイツ軍に捕まりました。連行されたマルローは中庭の壁にむかって立たされ、銃殺の姿勢をとらされました。将校が銃殺班に、「ねらえ」と命令。マルローはついに死を覚悟しました。
そして、「射て」の一声が聞こえるはずでしたが……なんと将校の口から出た言葉は「休め」だったのです。
そのドイツ人将校は、レジスタンスの地区司令官のマルローを銃殺すれば、フランスに捕らわれている味方の捕虜への報復があることを恐れたようなのです。
その後、マルローはサン・ミシェル監獄に護送され、ナチスドイツの秘密警察として恐れられていたゲシュタポの尋問を受けることになってしまいました。ところがゲシュタポはマルローを、マルローの弟とまちがえて、重要でない人物と判断しました。
その結果、マルローはまたしても銃殺刑をまぬがれたのでした。

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