欧米人の入浴スタイルといえば、「浴槽につかる」より「シャワー」が主流です。しかし、大昔、ローマには「カラカラ帝の大浴場」があったように、昔の西欧人は、浴槽式の風呂が大好きでした。では、なぜ彼らは風呂派からシャワー派に転向したのでしょうか?
5世紀からはじまる中世キリスト教の教えは、当時の人々に非常に禁欲的な生活を強い、数々のタブーを生み出しました。
浴槽につかる、つまり全身を湯にひたしてリラックスすることもそんなタブーのひとつ。快楽に身をゆだねるなど、とんでもないことで、浴槽につかることは健康にも悪いとされたのです。
かくして、欧米人の頭には、「浴槽に入る=罪」の概念がしっかりインプットされてしまいました。
というわけで、いまもって欧米人の中には浴槽に入ると何となく落ちつかず、シャワーのほうが居心地がいいという人が多いのです。
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