「カウチポテト族」とは、カウチ(長椅子)に座ってポテトチップスを食べる人々のこと。
アメリカで生まれた言葉だけあって、実際、彼らはポテトチップスが大好物なのですが、その理由は、植民地時代にジャガイモを食べられなかった反動なのだといいます。
当時のアメリカは、ピューリタン教会の禁欲的思想が支配しており、牧師たちは、説教のたびに「ジャガイモには催淫作用がある。食べると、欲情して不埒(ふらち)な行為に走る。それが原因で人は命を縮める」と説教。教会の教えを忠実に守っていた敬虔なクリスチャンは、ヨーロッパにいたときは堂々と食べられたジャガイモを、涙を飲んで豚の餌にしていたのです。
というわけで、いま、アメリカ人は、昔の食い物の恨みをはらそうと、ポテトチップスをむさぼり食っているともいえます。
ちなみに、アメリカのポテトチップスの宣伝コピーには、昔のジャガイモ淫乱説を風刺してか、「ポテトチップスをむさぼる満足感は、セックスと同じ」というのがあるそうです。
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