大岡裁きで有名な、名奉行大岡越前守忠相(ただすけ)は、生涯にどのくらいの数の裁判を取りあつかったのでしょうか?
まず、忠相が1日に裁いた裁判の数からチェックしてみましょう。忠相などの奉行が、法廷にあたるお白州に出るのは、午後2時頃。それ以前は、城内で裁判以外の日常業務をこなしていました。
江戸の裁判は、ふつう1件につき1時間といったところで、夕方までしか開廷しなかったので、1日にせいぜい3〜4件程度が限度だったと思われます。仮に、1日平均3件だと仮定すると、町奉行は1か月交代の輪番制だったので、20年間在任した忠相の裁判数は約1万件程度になるでしょう。
ちなみに、時代劇に出てくる『大岡政談』の名裁きは、ほとんど作り話だったそうです。
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