菊は秋の花のはずですが、どんな季節の葬儀にも満開の菊が用意されています。それは、菊が開花時期を比較的簡単にコントロールできる花だからです。
菊は秋になると花をつける「短日植物」であり、日照時間が10時間以下になると、花を咲かせます。そこで、栽培業者はその短日性を利用して、開花期をコントロールしています。日照時間が長くなるはずの春から夏至にかけて、1日のうち何時間か暗室に入れておくと、菊は日照時間が短くなった=秋が来たと錯覚して、花をつけるというわけです。
また、冬に咲かせたいときは、秋の間、電灯の光を当て続け、依然日照時間が長いと感じさせます。
すると、菊は夏が続いていると錯覚し、開花時期がどんどんずれこんでいきます。そして、冬場になって、電灯を当てる時間を短くすれば、菊は秋になったと勘違いして、一気に花をつけるというわけです。
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