「日の丸」というデザインは、平安時代にはすでに存在していました。戦国時代には、武田信玄や伊達政宗らが日の丸を旗印に用いています。
日の丸が国旗として制定されたのは、明治3年のこと。だが、それ以前、幕末には、すでに日の丸は日本の国旗として、国際的にほぼ認知されていました。
そのきっかけは、いわゆる「生麦事件」。生麦事件は、薩摩藩主の父、島津久光の行列の行く手を横切ったイギリス人4人を、薩摩藩士が殺傷した事件です。この事件を発端に、翌年、薩摩藩とイギリスの間で、薩英戦争が勃発しますが、このとき薩摩藩の艦隊が標識としたのが、日の丸だったのです。その旗を見た英国人が、日本の国旗だと思いこみ、それが日の丸の国際デビューになりました。
その後も、幕府の軍艦威臨丸(かんりんまる)が日の丸を掲げて太平洋をはじめて渡り、日の丸は日本の旗として世界に知られるところとなったのです。
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