鍋料理は、表面に浮きでる「アク」を取り除きながら食べるもの。「鍋奉行」を自認する人には、「このアクをていねいに取ることが肝心なんだよ」と解説しながら、おたまを動かす人がいるものです。
この「アク」、その材料によって成分はさまざまです。
たとえば、野菜から出る青くさいアクは、アルカロイドや無機塩類。野菜のえぐみは、シュウ酸やホモゲンチジン酸、渋味はタンニン、臭みは硫化水素やトリメチルアミンという成分です。
さらに、肉やサカナの臭みは、臭味性タンパクと呼ばれています。
たしかに、素材や出汁をおいしく食べるためには、アク抜きが必要ですが、アクは食べたからといって、毒になるようなものではありません。
ただし、わらびのアクには、発ガン性のある物質が含まれているので、念入りに取り除いたほうがいいでしょう。
(Visited 3,904 times, 1 visits today)