ウイスキーは、貯蔵した年数で「12年物」「17年物」などにランク分けされます。その年数が増えれば増えるほど、味はまろやかになり、当然値段は高くなっていきます。
しかし、12年物のウイスキーを5年間サイドボードに並べておいても、17年物の味になるわけではありません。
そもそも、蒸留したての透明なウイスキーは「ニューポット」と呼ばれ、これがオークなどの樽に詰められて熟成されます。しかし、どんなニューポットでも、長く寝かせれば寝かせるほど、おいしくなるものではありません。長期熟成ができるニューポットは、最初から、その「素質」を評価されて選ばれたものです。
つまり、12年物ウイスキーは、ニューポットのときから、「12年物レベル」だったわけで、それを樽の中で17年熟成させても、本来の17年物の味わいにはかないません。ましてや、ビン詰めにしてから、放置しておいても、味がまるやかになるはずもないのです。
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