不在者投票をした人が、投票日前に死亡する。こんなことはめったにありませんが、もしあったとしたらどうなるのでしょうか。
結論からいうと、その一票は残念ながら無効になってしまいます。「清き一票」になりえないわけです。
もっと厳密にいうと、不在者投票が無効になるのは、投票日の投票がはじまる午前7時前に亡くなった場合だけ。午前7時以降に亡くなった場合、その票は生きることになります。亡くなった時間によって、票の生き死にが決定されるのです。
しかし、「その不在者投票をしたのが誰なのか」が、どうしてわかるのかという疑問が残るはずです。それはもっともですが、実際に不在者投票の経験がある人ならおわかりでしょう。不在者投票する場合、投票用紙のほかにふたつの袋が渡されます。
ひとつめの袋には投票用紙を入れます。そしてもうひとつの袋には「投票用紙が入った袋」を入れます。そして、ふたつめの袋には署名が求められます。
つまり、票の中身こそ不明ですが、票自体は誰が投じたのかわかっているのです。
二重になった袋は投票日まで不在者投票管理者が預かり、投票日に投票管理者へと渡されます。その後、立会人が開封し、ほかの不在者投票の袋といっしょにされます。
このときは、無記名の袋になっているので、もう誰の投票かわからなくなってしまうのです。
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