大相撲は東と西とに別れてはいるものの、あれは番付表上のこと。実際に、東西で闘っているわけではありません。あくまで東西入り乱れての個人戦です。
たとえば、ケガで休場となると、不戦敗となります。考えてみれば、世の中にあるスポーツのなかで、相撲ほど不戦勝・不戦敗の多いものは、ほかにないでしょう。
では、もし対戦するはずの2人が、ともに休場なんてことになったら、どうなるんでしょうか、先に休場届けを出したほうが負けになるんでしょうか?
相撲中継をみていればわかるように、たとえ相手が休場とわかっていても、土俵に上がって勝ち名のりを受けなければ、不戦勝にはなりません。だから、調子が悪くても、相手が先に休場を決めていたら、とにかく土俵にまでいけば、勝ちとなります。
ところが、昭和53年の夏場所の序二段の取組では、相手が休場なのに、自分が遅刻してしまい、勝ち名乗りを受けられず、ともに不戦敗となった、なんていう間の抜けた力士がいたそうです。
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