奈良の鹿の数は、毎年、10月に行われる鹿の角切り行事の前後に発表されます。しかし広い奈良公園の中を動きまわっている鹿の数を、どうやって数えているのでしょうか。
奈良市には「鹿愛護会」という組織があり、毎年7月になると、30人前後の有志が集まり、一頭一頭鹿を目で確認して数えています。その数え方は、まず公園を数ブロックに分け、数人編成のチームが担当したブロックを歩きまわり、用紙に「正」の字を書き込みながら、鹿の頭数を数えていきます。そして、各ブロックごとの数字を計算し、合計を総頭数とします。といっても、昼間は鹿が活発に動きまわるため、うまく数えられません。そこで数える作業は、夜明けと同時にスタートします。
しかも、人の目で確認する作業なので、必ず数え間違いが起きます。それを見越して、翌日も同じ方法でカウントします。二回の平均値が最終結果として報告されているのです。
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