たとえば、「京都湯けむりツアー美人秘書殺人事件」といった、わかりやすい刑事ドラマのタイトルをつけるのは脚本家。では、実際に起きた殺人事件の名称は、誰がつけるのでしょうか?
かつての「ロス疑惑」のように、マスコミがスキャンダラスな名称で報道することもありますが、こういうことは稀です。名づけているのは、もちろん警察。事件が起きた所轄の捜査本部が名称を決定します。
名称には、被害者の職業や事件のおきた土地の名前、殺人か強盗かなどの要素を具体的に盛り込むのがふつう。テレビドラマのタイトルではありませんが、「わかりやすさ」が重要で、こうして決められた事件の名称は、記者クラブを通して発表され、マスコミで使われることになります。
マスコミが先に名づけるのは、警察がまだ事件として取り上げていない場合がほとんどです。名付け親は、その事件を取材した記者で、デスクのチェックを受けて問題がなければ紙面に掲載されます。
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