ライスをフォークの背にのせて食べる「マナー」の由来は?

以前は、フォークでライスを食べるとき、フォークの背にライスをのせて食べる人が少なくありませんでした。しかし、そんな食べ方をしていたのは、世界広しといえども、日本人だけ。洋食のマナーが日本に上陸した明治初期に、そのスタイルが編み出されたといいます。
当時、洋食マナーの情報源は、欧州帰りの留学生たちでしたが、その情報の中に「英国では、食事中にナイフやフォークを左右の手で持ち替えたり、手の中で回転させたりしない」というものがありました。
そこから、ライスを食べるときも、フォークを右手に持ち替えたり、下向きのフォークを上向きに回転させるのはマナー違反と理解され、左手に持ったフォークの背にライスをのせて食べるのが正しいマナーとされました。この誤解が世間に広まったのです。
しかし、フランスでは、逆にフォークの背に食べ物をのせるのは不作法とされています。また、イギリスでも、「フォークの持ち替え・回転禁止」にこだわるのは、しきたりに厳格な人々のみ。基本的には、食べやすい方法が一番で、ライスでも豆類でも、フォークを右手に持ち替え、すくって食べればよいとされています。

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