子供は、なぜ甘いモノが大好き?

子供が甘いモノが大好きなのは、味覚がまだ充分に発達していないからだと思っている人も多いはずですが、これは大きな間違い。
たしかに、子供は、苦味や渋味のよさがまだよくわかりません(というか、苦味や渋味に価値を認めません)が、これは味覚が発達していないからではありません。じつは、子供の味覚神経は大人より敏感にできているのです。だからこそ、もっとも口当たりのいい甘味をいちばんおいしいと感じるのです。
子供の味覚神経がいかに敏感かは、大人が主に舌だけで味を感じているのに対し、子供は、舌だけでなく、口蓋(こうがい)やノド、頬の内側など、口の中全体で味を感じていることでもわかります。つまり、大人にとっては「ちょっと苦味があってうまい」が、子供にとっては「食えたものじゃないほど苦い」ということになるのです。
考えてみれば、大人の神経は味覚神経にかぎらず、日々、マヒしているようなもの。その点、子供の神経は、味覚神経をはじめまだまだ純粋。苦い食べ物が大嫌いで、甘いモノが大好きな子供は、それだけ味覚神経がまともともいえるのです。

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