将軍家光誕生にかけた春日局の一念

春日局が将軍の跡継ぎ問題で、徳川二代将軍の御台所(夫人)と対立したのは有名な話です。
長男竹千代の乳母(めのと)である春日局と、利発な次男の国松を籠愛する御台所。二代将軍秀忠までが肩入れしていたため、大奥の人気も国松に集まり、竹千代と春日局は孤立していました。
このまま、国松が三代将軍になるのを指をくわえてみていられようか。なんとか竹千代を将軍にする手はないものだろうか。
さんざん悩んだあげく春日局は、駿河の家康に会いにいきます。失敗したら、死ぬだけではすまされません。しかし、彼女は命をかけて家康に会い、事情を訴えたのです。
これが功を奏しました。家康はわざわざ江戸にくだり、
「国松は竹千代の臣となるべき身分である」
と言明してくれたのです。この「ツルの一声」によって、竹千代は三代将軍の座を射止めることができました。
通常なら泣き寝入りするところを、なんとかしようとした春日局の気の強さと、しゃにむな行動力がこの逆転勝利をもたらしたのです。

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