ギネスビールの泡が沈む理由は?

ふつうのビールをグラスに注ぐと、気泡がグラスの底のほうから浮きあがってきます。気泡は、ビールより軽いので、浮き上がってきて当然です。
しかし、反対に、小さな泡がサワサワと沈んでいくのが、ギネスビールです。グラスを横から見ていると、グラスに沿って細かな泡が下っていくのがはっきりわかります。なぜ、ギネスビールの泡だけは沈んでいくのでしょうか。
ギネスビールは、アイルランドやイギリスでよく飲まれている濃厚なビールですが、じつはギネスビールをグラスに注いだときも、グラスの中心部では、泡が底の方から上がっています。しかも、かなりのスピードで上がるため、周辺の液体も一緒に押し上げられます。
しかし、液体は上昇すると行き場がなくなるため、グラスの周辺部に向かっていきます。そして、グラスの壁面に沿って下降します。それに伴って、泡も下がっていくのです。
ただし、下がっていく泡をよく見ると、細かな泡ばかり。大きな泡は、下降する流れの中でも、流れに逆らって上昇する力があります。直径0.06ミリ以下の小さな泡だけが、流れに逆らえず、グラスの壁に沿って沈んでいくのです。

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