「アスパラの缶詰」は、なぜホワイトアスパラしかない?

アスパラガスには、グリーンアスパラガスとホワイトアスパラガスの2種類あります。
どちらもまったく同じ品種ですが、グリーンアスパラは、太陽の光を充分に浴びて育てたため、光合成のせいで緑色になります。
ホワイトアスパラは、芽に土をかぶせて育て、穂先が土から顔を出す前に収穫されるため、モヤシのように白いのです。
では、缶詰には、なぜホワイトアスパラしかないのでしょうか?
じつは、アスパラガスの缶詰の製造がはじまった大正時代には、グリーンアスパラの缶詰もちゃんとつくられていました。しかし、缶詰類は高温加圧殺菌する必要があり、これをグリーンアスパラに施すと、本来の鮮やかな緑色が色あせ、苔色に変色するのです。
この苔色が当時の消費者にはいかにもまずそうだと不評でした。そのため、グリーンアスパラの缶詰は製造ストップ。ホワイトアスパラ缶だけが製造されるようになったのです。ちなみに、食べ物の見た目を日本人ほど気にしない欧米では、ホワイトよりもグリーンアスパラの缶詰のほうがメジャー。グリーンアスパラのほうが栄養価が高く、しかも安価だからです。

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