料理をよくする人は、タマネギを妙めるのに時間がかかるようになったと感じているでしょう。
実際、200グラムのタマネギを妙めるとき、水分が飛んでほどよい甘味が出るまでに、10年前までは約3分間妙めればよかったのですが、いまでは5分もかかるようになっています。40年前には、1分半も妙めれば十分だったから、この40年でタマネギを妙めるのに3倍以上の時間がかかるようになったことになります。
その理由は、品種改良にあります。この40年間に、タマネギは、外見がよく、量産がきき、日持ちのするものに改良されてきました。反面、水分、甘味、うまみが乏しくなってしまったのです。
妙めるのに時間がかかるようになったタマネギは、外見と効率ばかりを追求してきた時代の象徴といえます。
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