長崎名物の一つに、皿うどんがあります。細くてカリカリの麺に、野菜やエビが入ったアンをかけたものですが、不思議なのは、あんなに細いのに、なぜ「うどん」と呼ばれるのでしょうか?
その理由は、長崎の中華街で、初めて売り出されたとき、日本人にもわかりやすいように「皿うどん」とネーミングされたからだといいます。
皿うどんのルーツは、中国のチャーメン(妙麺)。江戸時代、長崎郊外に設けられた唐人屋敷で、中国人たちが食べていました。明治になって、唐人屋敷から出ることを許された中国人たちは、長崎市内に中華街をつくります。その料理店のメニューにチャーメンがありましたが、チャーメンでは日本人にはどんな料理かわかりにくい。そこで、日本で一般的な「うどん」の名を借り、「皿うどん」とネーミングされたのです。
細いのに「皿そば」とならなかったのは、そばはそば粉が原料ですが、チャーメンはうどん同様、小麦粉を原料とするからです。
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