おみやげは、もともとは「お土産」とは書きませんでした。「宮笥」と書き、これは神社でもらう神札を貼る板のことでした。その昔、伊勢神宮へ村を代表してお宮参りをした人が、村人のために買って帰ったのが、この宮笥だったのです。
お宮参りする人を送り出すとき、村人たちは、村を代表してお参りする男性に、餞別を渡して自分の祈願も頼みました。これが「餞別」のはじまりでもあるのですが、神宮に参った男は、その餞別で村人分の宮笥を買い集めました。
その後、伊勢神宮の周辺では、参拝客を目当てに土地の産物も売られるようになり、それらも宮笥にならって「みやげ」と呼ばれるようになりました。
もともと、お土産品とは宮笥に便乗して、土地の物産を売りはじめたものだったのです。
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