ノアの洪水というと、聖書のなかのお伽話と思っている人が多いでしょう。実際の出来事というよりも、一種の寓話として受けとられているようです。
ところが、ノアの洪水は地球上で本当にあったことだと主張する人物も多いのです。聖職者だけでなく、科学的なアプローチで事実だとする人もいるのです。たとえば、電力中央研究所の室長を務めていた高橋実さんは、こんな説を展開しています。
高橋さんが、ノアの洪水=事実説を思いついたのは、北シベリアで発見されたマンモスの冷凍死体がきっかけでした。本来、温暖な地方に住んでいたマンモスが、その地域の植物を胃のなかに残したまま、遠く離れた北シベリアで発見されたからです。
つまり、そのマンモスはバクテリアが活動を停止するほど、食事中にいきなり冷凍されたことを意味します。しかも、ほんの短い時間で1000キロも離れた地点へ移動させられています。「これこそ、ノアの洪水しか考えられない」というわけです。
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