犯人の護送費用は誰が払うのか?

離島には、駐在所はあっても警察署がなく、ちゃんとした留置場のないところも多いでしょう。
そういったところで、なにか事件が起きると、容疑者は本土まで護送されます。
東京都でも、伊豆七島などで事件を起こした容疑者が、桜田門の警視庁本部まで護送されることがあります。そうした場合、島からの船代は、警察が払うのです。
だから、容疑者のなかには、「ただで東京にこれた。パイ(釈放のこと)になったら、遊んでから、島に帰るんだ」と反省の色なく、喜んでいる者もいるとか。むろん、この場合、帰りの運賃は、本人持ちです。
さて、こんな場合にかぎらず、全国に指名手配された容疑者が、たとえば北海道に潜伏しているのがみつかり、その指名手配を依頼したのが、九州・鹿児島県警だったとしたら、北海道から鹿児島までの運賃は、指名手配をした鹿児島県警が払うことになっています。
つきそうために刑事が鹿児島から行く場合もあれば、北海道の刑事が連れていく場合もありますが、その刑事の旅費も、指名手配した警察が払います。
途中で容疑者が弁当を食べた場合は、容疑者が持っていたお金から払うのが原則です。
しかし、なかには無一文で捕まる人もいるので、そうした場合は警察の費用から出ます。
交通の発達で、容疑者は簡単に県境を越えてしまいますが、警察の縄張りは、まだまだしっかりしているのです。捕まったところで、逮捕・拘留・取り調べ・起訴ができれば、そんな無駄もしなくていいのですが……。

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