フランス料理店でワインを飲むには、ワインテストの儀式をクリアしなければなりません。
それが初めてなら、ソムリエがグラスにワインをついでくれるときから、超緊張。一口飲み終わるや、すぐに「結構です」と答えるのがふつうです。
ところが、何回も経験していると、たまに「ノー」と答えてみたいような誘惑にかられます。
もともとワインテストは、そのテーブルのホストとして、ゲストに飲んでもらうワインの質を確かめるもの。色、香り、味をゆっくり吟味して、どうしても嫌だと思えば、もちろん「ノー」と答えることができます。
ソムリエも、客が「ノー」といえば、新しいワインと取り替えるのが務め。要求すれば、新しいものをもってきてくれます。
しかし、ソムリエもワインのプロ。そのプロがすすめるワインを断るのだから、きちんと理由をいうのが礼儀。この場合、にわか勉強の知識では、すぐに見抜かれてしまいます。彼女の前で恥をかくくらいなら、ソムリエに従っておいたほうが無難です。
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