無類の「病気好き」なのが、テレビマンたち。徹夜つづきで編集したり、視聴率戦争のストレスで、多くの人のからだはボロボロ。病気の数を指折り数え、その数と悲惨さを競いあっている光景は、テレビ局ではごく一般的です。
それでも、暗さはないのが救い。だれかが、「オレなんか、胃下垂だし」といえば、「じゃあ、むかし胃のあった場所は、いま、どうなっている?」と、突飛な質問をして笑う明るさが特徴です。
しかも、こういう突飛な疑問は、とっさに、答えられないようなものが多い。この胃下垂の場合だって、じっさい知っている人は少ないでしょう。
だいたい、胃下垂といっても、胃全体が下がるわけではありません。胃の上端は食道につながり、下は十二指腸につながっているのです。胃下垂は、十二指腸につながる下のほうが、ダラーンと垂れ下がっている状態なのです。ひどい人では、胃が骨盤の中にまで入るケースもあるといいます。
ただし、テレビマンたちのまちがいは、胃下垂を病気に数えているところ。胃下垂自体は、病気とはいえません。
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