カー用品店で、一時期ハンマーが売れたことがあります。
ハンマーが売れだしたきっかけは、ある女優の事故で、深夜のドライブで、車ごと海に転落。車の外へでることができなかったそうです。
海へ落ちた車の中へは、すぐに海水が入ってきます。しかも、水圧でドアは開かない。パワーウインドーの電気系統をやられると、窓も開かなくなってしまいます。車内に常備するハンマーは、そんな事態で、窓をたたき割って、脱出するための道具なのです。
だから、ドラマや映画で、崖から海に落ちる車の窓は、初めから開けてあります。いかに、優秀なスタントマンでも、窓を閉めた車内に閉じ込められると、お手上げになってしまうからです。
そして、海に落とした車は、すぐにクレーンで引き揚げて、持ち帰ります。このシーンを撮影するときは、地元の漁協や港湾局に、撮影許可願いを申請しているそうです。許可の条件に、車の撤去が、当然、含まれているのです。そのまま、捨てて帰れば、魚の棲み処にはなるだろうが、つぎから撮影の許可はおりないでしょう。
ちなみに、サイフや時計などを海に投げ込むシーンでは、細い糸をつけておいて、引っ張り上げているそうです。
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