日本人の鼻が低いのは、もともと栄養状態がよくなかったからです。同じ日本人でも、江戸時代の絵をみると、庶民の鼻は低いのに、大名の鼻は高く描かれています。栄養状態によって、鼻の高さがかなり変化するのは、鼻の骨が軟骨でできているからです。
栄養がいいと、甲状腺ホルモンが活発に働き、軟骨が発達してきます。鼻の軟骨が大きくなれば、しぜんと鼻も高くなります。
しかし、もともと日本人は肉食を避けてきました。そのため、甲状腺ホルモンの働きが低下し、鼻の軟骨があまり発達しなくなって、鼻が低くなったのです。
ただし、戦後は、欧米並みの食事をとるようになって、この半世紀、日本人の鼻はずいぶん高くなりました。
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