外国でおいしい日本料理になかなか出会えないのは、外国には日本の食材を生かせる「水」がないのも一因なのです。
日本の水は軟水で、水道水をそのまま料理に使うことができます。一方、欧米では硬水が主流で、カルシウムやマグネシウムを多量に含んでいます。硬水をそのまま料理に使うと、タンパク質が固くなり、味が落ちてしまいます。そのため、ヨーロッパでは、ソース、ワイン、牛乳、生クリーム、オリーブオイルなどを加えて煮る料理法が発達したのです。
むろん、米を炊くときも、硬水ではふっくらと炊き上がりません。日本風の野菜の煮物料理をつくっても、ゴリゴリになります。
そもそも、日本料理が淡白であっさりした味付けなのは、軟水によって素材の持つうま味を生かすことができるからです。
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