おつまみの柿の種は、もともとは不良品だったといえます。話は大正13年にさかのぼります。新潟県長岡の今井与三郎という人物が、米菓を中心としたせんべい屋を開店しました。塩せんべい、醤油せんべいといった品を並べていました。
後に、今井氏はモチ米を使ったアラレの製造もはじめました。アラレは単純なせんべいと違って、金型を必要としますが、ある日、できあがったばかりの金型を、彼の妻が踏みつけてしまいました。
その結果、金型は曲がり、あのいびつな形をしたアラレが誕生することになったのです。もっとも、今井氏はもともとせんべい屋であり、当初の柿の種は、今よりもずっと大きなものだったといいます。
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