いまの天皇陛下の名前は「明仁(あきひと)」で、皇后陛下は「美智子」で、お二人とも姓がありません。天皇陛下には「継宮(つぐのみや)」という称号がありますが、これは幼少のときの天皇家の「称号」だから、姓ではありません。皇后陛下も嫁いでくる前は「正田美智子」でしたが、結婚してからは、下の名前だけになりました。
皇太子の正式名も「浩宮(ひろのみや)徳仁(なるひと)親王」で、皇太子妃の名前は「雅子」です。ではなぜ天皇家には姓がないのでしょうか。
最大の理由は、日本の皇室は万世一系、つまり2000年以上、王室として1つの家系が続いてきたからです。たとえば、中国であれば、隋のときは「楊氏」、唐なら「李氏」のように、時代によって皇帝が代わったため、姓は必要不可欠でしたが、唯一の存在である日本の皇室は他と区別する必要がなく、だから姓がいらないのです。
中国の文献によると、平安時代には、すでに日本の天皇家には姓が存在していなかったようです。
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