絶体絶命のドイツ軍はこんな簡易戦術で救われた

1914年7月に第一次世界大戦が勃発すると、あちらこちらで戦乱の火の手があがりました。ドイツの東部戦線でもロシア軍50万がプロイセン(ドイツ北部の地方)の東に進撃、ドイツの守備はわずか13万で、ドイツ側は絶体絶命のピンチにおちいりました。
このとき、参謀総長モルトケによってドイツ軍司令官に抜擢されたのが、49歳のルーデンドルフです。そして、彼の補佐役として67歳の退役将軍ヒンデンブルグが招かれたのです。
ふたりはドイツ軍の大ピンチのなか、夜明け前のハノーバーの駅ではじめて対面しました。あいさつを交わして特別列車に乗りこんだふたりは、疾走する列車のなかの、わずか30分で、一発逆転の大作戦をねりあげてしまったのです。
この作戦は、レンネンカンプが率いるロシア第1軍とむかいあう部隊を撤退させ、南にいるサムソノフの第2軍と対時させるというものでした。
つまり、相手の裏をかこうとしたのです。案の定、第1軍と対時していた部隊が南へむかいはじめると、レンネンカンプは敵が逃げだしたと思い、サムソノフはドイツ軍は撤退したと信じこみました。
そして、この虚をついてロシア第2軍を襲ったドイツ軍は、大勝利をおさめ、さらに余勢をかって第1軍を撃破し、みごと絶体絶命のピンチを脱したのです。
列車のなかで、しかもわずか30分でねりあげられたこの作戦は、のちになって「タンネンベルクの名作戦」として兵法のバイブルとなったのです。

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