油断大敵!米ロ宇宙開発に見る逆転劇

第二次世界大戦後、米ソ(現・ロシア)の宇宙開発競争は国家の威信をかけてくり広げられていました。
すくなくとも、1957年の時点では、世界の専門家たちは、アメリカがソ連を1歩も2歩もリードしているとみていました。
世界で最初の人工衛星はアメリカが最初に打ちあげると確信していたのです。
ところが、この年の10月4日、ソ連はなんの予告もなしに世界初の人工衛星「スプートニク1号」を打ちあげてしまったのです。
この快挙はまさに九回裏の逆転ホームランのようなもので、世界中をアッといわせました。
出し抜かれてしまったアメリカは言葉にならないほどのたいへんなショックを受け、その後もその影響は尾を引き、開発競争でソ連にリードを許すことになりました。
勢いづいたソ連はその2年後、無人探査機を月面に到着させ、その翌月には月の裏側の撮影に成功。
そして、ついに1961年にはガガーリン少佐の搭乗した「ウォストーク1号」の打ちあげに成功、初の有人宇宙飛行を実現させてしまったのです。

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