和包丁は、先端にいくほど細くなり刃先がカーブしていますが、中華包丁は長方形です。しかも、ひじょうに幅広で平べったい。なぜあんな形になったのかといえば、やはりその調理法と深い関係があります。
たとえば、中華料理に欠かせないニンニクやショウガは、鍋に放り込むまえに、中華包丁の腹の部分でバシッとつぶします。そうやって香りを出しているのです。また、エビや豆腐なども、包丁で簡単につぶして鍋に放り込めます。
また、大量の野菜を切って包丁にのせれば、鍋に入れるときに便利だし、幅広いぶん重さもあるから、豚足などをたたき切るときも重宝します。
あの平べったい包丁一本で、切ったり、たたいたり、つぶしたりといったさまざまな使い方ができます。中国人の合理性を感じさせる形なのです。
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