戦前、学校の成績は、上位者から順に甲、乙、丙、丁で表されていました。いまでは、この言葉もほとんど聞かなくなりましたが、焼酎だけはいまも「甲類」と「乙類」に分けられています。
といっても、麦焼酎や芋焼酎などの「乙類焼酎」が、梅酒をつくるときに使うホワイトリカーなどの「甲類焼酎」に比べて劣るというわけではありません。むしろ、「乙類焼酎」のほうが「本格焼酎」と呼ばれています。
そもそも、焼酎の「甲類」と「乙類」は、酒税法上、蒸留機の種類によって分けられているだけです。
まず、甲類焼酎は「連続蒸留機」をつかって蒸留した純度の高いアルコールを水でうすめたもの。
一方、麦焼酎や芋焼酎などの乙類焼酎は、モロミを「単式蒸留機」で蒸留したもので、特徴としては、モロミの原料の風味や味わいが色濃く残ることです。つまり、モロミが大麦からつくられていれば大麦の匂い、さつま芋からつくられていればさつま芋の匂いが残る蒸留酒ができあがります。
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