戦国時代は、毎日が合戦のくり返し。武士にとっては、生死をかけた修羅場の連続ですが、農民や町人にとっては、迫力のある戦いが間近に見物できる絶好のチャンスだったようです。
そんな見物人を、合戦に上手に利用して勝ちをおさめた武将がいます。戦国時代の武将・伊達政宗が蘆名義広(あしなよしひろ)と戦った猪苗代湖の戦いでは、兵隊の数では蘆名氏が圧倒していました。
当然、大勢押しかけていた見物人の目にも、戦いの行方は蘆名側に有利であるかにみえました。
そこで劣勢だった伊達は一計を案じ、一隊を蘆名軍の後ろに迂回させました。
蘆名軍の後ろには大勢の野次馬たちが見物していたからです。自分たちのほうにむかってくる伊達軍をみて、野次馬たちは「ウォー」と大きな声をあげました。
その声の大きさに蘆名軍は驚き、たちまち総くずれとなり、伊達軍の勝利となったのだといいます。
ほんとうに、頭というものはつかいようですね。
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