コーヒーの味にうるさい人のなかには、ミネラルウォーターを使う人が珍しくありませんが、本当においしいかどうかは疑問です。
たとえばヨーロッパ産のミネラルウォーターは、硬水といってミネラル分が多く含まれています。なるほど水として飲んだときはおいしいのですが、硬水でコーヒーを淹れると、苦味や渋味が強く引き出され、日本人には重い味になります。日本人には、慣れ親しんだ軟水で淹れたほうがマイルドでおいしいと感じられます。
それなら、日本産のミネラルウォーターを使えばよさそうなものですが、市販されている国産ミネラルウォーターは、ほとんどが殺菌のために一度加熱されています。すると水に溶け込んでいる炭酸ガスや酸素が抜けてしまうため、コクやまろやかさのないコーヒーになってしまうのです。
というわけで、コーヒーに適した水は、軟水で熱処理されていない水、つまり、ただの水道水がベストということになります。
確かに、水道水はカルキ臭がしてそのままではおいしくないんですが、浄水器を使えば、どんなミネラルウォーターよりおいしいコーヒーが淹れられるはずです。
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