ドラマに出てくる忍者は、竹筒を口にくわえて水中に沈み、水面に竹筒の先だけ出して空気を吸い込んで呼吸しながら、水中にひそんでいました。おなじみのシーンですが、これは現実には不可能な技のようです。
第一に、人間の体は水に浮いてしまいます。だから、水中にジッと沈んでいることじたいが至難の業だったようです。
さらに、水中では全身水圧がかかってきます。たとえば、2メートルもぐれば、肺には1.2気圧の水圧がかかります。竹筒を通して空気を吸い込むためには、その水圧をはねのけて、肺をふくらませる必要があります。その水圧の中で連続して肺を動かしつづけられるほど、強靭な肺を持つ人間は存在しません。
また、そんな圧力をはねのけて、肺を動かせば、鼻から水がはいってくるのは、当然の話なのです。
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