日本家屋の居間や寝室の明かりは、欧米と比べると、ずっと明るいといわれます。
欧米の家庭では白熱灯が多く、蛍光灯の普及率はヨーロッパが20%に対して、日本は80%ともいわれます。では、なぜ、日本人は蛍光灯のような明るい照明が好きなのでしょうか?
ひとつは、日本人が白熱灯に対してもっているマイナスイメージのせい。戦前から戦後にかけて、アバラ屋に裸電球ひとつといった暮らしをしていた日本人は少なくありませんでした。そのため、多くの日本人にとって、裸電球=白熱灯には「貧乏」というイメージがつきまとっています。そのイメージを払拭しようとして、日本人は蛍光灯を愛用するようになった、というワケです。
もうひとつ、日本人=農耕民族だから、という説もあります。いわく、農耕民族は太陽の光がないことには農作物を育てることができません。そのため、太陽の光=明るいことはすべて善ということになり、夜も明るい火を囲んで食事をするようになりました。
日本人の瞳が黒いのも、日本人が光に強いことの証拠。だから、今でも、明々とした蛍光灯の下で暮らすのが大好きというわけなのです。
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