カキといえば、冬の代表的な海の味覚。カキは日本だけでなく欧米でも人気がありますが、西洋では、「R」のつかない月(May、June、July、August)には、カキを食べてはいけないといわれます。
たしかに、日本でも5〜8月になると、カキはスーパーの売り場から忽然と消えます(岩ガキのような例外はあります)。
カキは夏でもちゃんと海の中にいるのですが、それを食べないのは、夏場は腐りやすいというだけではありません。たとえ新鮮であっても、うまくないのです。
カキは雌雄同体といって、ひとつのカキが雄になったり雌になったりします。その産卵は夏のはじめで、冬になると夏にそなえて栄養を蓄えはじめます。
2〜3月には、卵や精子も発達して丸々と太り、味もよくなります。だから、冬場のカキはうまいのです。
その点、夏のカキは、生殖を終えたばかりで、身がやせてうまくありません。さらに、卵巣に有毒物質ができるという説もあります。食べ物の旬が失われつつある現在、冬しか食べられないカキは、かえって新鮮ですね。
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