最近の若い人には「梅干し」と聞いても、ツバの出ない人が増えているようです。梅干しをあまり食べなくなったこともありますが、昔に比べて梅干しが甘くなったことも大きな理由です。
とくに、甘味の強いのが「調味梅干し」と呼ばれるタイプ。本来、梅干しは、梅を塩漬けにして、乾燥させたものですが、「調味梅干し」は塩漬けにした梅から塩と酸を抜いて乾燥させ、化学調味料や酸、甘味料を添加して作られます。本来の梅干しより、塩味と酸味が弱く、化学調味料や甘味料の甘ったるい味がします。
この甘い「調味梅干し」が増えたきっかけは、70年代後半、塩分の取りすぎが心臓病や高血圧の原因として問題になったことでした。そのとき元凶の一つとして、名指しされたのが、梅干し。そこで、梅干し業者は減塩梅干しを開発、以降、甘い梅干しが増えることになったのです。
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