脳を活性化させる読書術

静かな環境で本を黙読していると、誰でもいつしか眠くなってきます。こんなときは、本を音読してみるといいでしょう。音読は、視覚以外に口や耳などの器官を使うから、それだけで脳に新しい刺激が加わります。さらに、音読にはもっと大きなプラスもあります。それは、脳の中の「読んで理解する」領域と「声を出す」領域のあいだで、情報のキャッチボールが盛んに行われるようになることです。
本を「読んで理解する」領域は、脳のうしろのほうの「ウェルニッケ中枢」と呼ばれる感覚野にあります。一方、「声に出す」領域は脳の前のほうの「ブローカ中枢」と呼ばれる運動野にあります。これらは本来、別々の領域で機能するものですが、音読をすると、2つの異なる領域が密接につながり合い、それぞれがより活発に働くようになります。これによって脳の学習能力はずっと高まるのです。
脳を活性化しようとするとき、この「つながる」ということは重要なキーワードになります。本を黙読するのに飽きたら音読をして、脳内に新しい交流を生み出してみましょう。

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